岩礁の写真解説

渥美半島 高松一色海岸(太平洋ロングビーチ)完成写真

写真解説


太平洋ロングビーチには大小様々な岩礁が広がっています。

今回のテーマはこの「岩礁」をテーマに撮影することにしました。写真を撮影するときに僕が大切にしていることは、写真を見る人が「作者はこれを表現したかったんだ」という作者の主題が何であるかはっきりと表現できていることだと思います。

撮影前に最終の出来上がりをイメージすることが大事だと思っています。その上で撮影時に必要な技術的なことを実践し、さらに現場では解決できないことはパソコンでの処理を考えながら撮影しています。

では今回撮影した写真について具体的に解説していきましょう。

撮影日:2018.5.26 11:59am

​場所:高松一色海岸(太平洋ロングビーチ

今回は本番撮影のためのロケハンということで風景撮影には不向きな昼の時間帯でしたし天候も曇り空だったので構図確認のための撮影を始めました。

 

でもせっかく来たのですから、イメージに近い写真を撮ることにチャレンジしました。

イメージは手前の岩と海上にある大きな岩を画面に配置して、岩のガッチリした質感と波の優ししい雰囲気を出すこと。全体の色調は青色に決めてさぁ、撮影開始。

機材は風景の場合、ポスターなどあとで大きなサイズで使用することもあるので35mmフルサイズCanon6D、レンズは遠近感を強調するためにEF16-35mmを使用しました。

今回岩のがっしりした質感と波の優しさとの対比(コントラスト)を表現したかったので、波はスローシャッターで撮りたくて光量を落とすためのフィルターND400を使用しました。このフィルターを使用することにより昼間でも9段階遅いスローシャッターが可能です。

 

これによりシャッタースピードは今回は10秒になり、波が雲海のように表現できました。このシャッタースピードですから当然手持ち撮影は無理で頑丈な三脚が必要です。今回はハスキー三脚(もう30年以上使っている三脚)を使用してます。レリーズもブレを防ぐために必要です。レリーズがないときはセルフタイマーでシャッターを切るといいでしょう。

ND400は真っ黒いフィルターでファインダーをのぞいても暗くてよくわかりません。そこで構図をとるときはフィルターを外して構図をとり、ピントはこの時点で手前の岩に合わせてマニュアルで固定し、その後フィルターを装着します。

ISO感度は一番低い感度に合わせ、絞りは最小、シャッターを確認します。波の表現上、理想のシャッタースピードは2秒から10秒です。今回はISO200、F22でSSは10秒でで撮影しました。こうした微妙な撮影は撮影後すぐに確認したいものです。

 

僕はEOS6Dのwifi機能を使って、iPadにデータを送り構図と露出を確認しています。色に関してはこの時点では気にしていません。iPadがない方はスマホでも確認できますので、アプリをダウンロードして使えるようにしておくと便利です。昔はCCフィルターなど撮影時に使って表現したものですが、今ではRAWで撮影しておけばパソコンでフィルター処理ができるので、色には気を使わず撮影に専念することができます。

 

波打ち際の撮影に欠かせないのが長靴です。三脚に付いた砂を払うためのタオルや夜景を撮る場合はハンディライトも持って行きましょう。

これがオリジナル写真。随分オーバーな露出ですが10秒が切りたかったのでこの露出で撮影。RAWで撮影しているので帰ってからパソコンソフトLightroomで明るさを調整しました。この状況で波の形が良い時を狙って30枚ほど撮影しました。

Lightroomで明るさと色調整を行う。

このように一気に補正を行うのではなく少しづつ調整している。水平を調節し最終的な構図にトリミングして完成。

解説すると随分難しいことをしているように思えるけど、実際の現場では経験上決めたルーティンで撮影を行っています。

参考になりましたか?
​まずはイメージありきの撮影を心がけ、そのために何をすべきか考慮して撮影ができるようにしましょう。

色に関して

今回は昼間の撮影で色のインパクトがなかったので、僕が好きなブルーの色調にしました。

ブルーにはその色の性質があります。

青色は収縮色、後退色、寒冷色、鎮静色のイメージ効果を持っています。

青からは空や海、水といった広大な自然のイメージが浮かびます。爽やかな空、生命の源の海、体に不可欠な水と接する機会が多い色です。好感度が高く、世界的に見ても一番人気が高い色の系統です。好む人が圧倒的に多く嫌う人が少ないというのも特徴となっています。

 

集中力を高める。

食欲をコントロールできる。

興奮を押さえ、気持ちを落ち着かせる。

時間経過を遅く感じる。

睡眠を促進する。

ポジティブイメージ(一例):信頼、誠実、開放感、知性

ネガティブイメージ(一例):不安、冷酷、悲しみ、寂しさ

ブルーはポジティブなイメージだけではなく、ネガティブなイメージもあるので、清々しさや開放感がある反面、神秘性などの表現も可能にしています。

宮城谷 好是 Yoshiyuki Miyagitani

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